「自分の自己肯定感が低いのは、親のせいではないか…」と悩んではいませんか?
そのように悩む人は、じつは少なくありません。
わたしもそのひとりです。
事実【自己肯定感は、0〜12歳ごろまでの親の言動によって上下する】といわれているので、親のせいというのは合っています。
親のせいで低くなった自己肯定感は、もうあがらないのでしょうか?
一生自分に自信を持てないまま、親を恨みながら生きていくの?
いいえ。大人になった今からでも、あなた自身で自己肯定感をあげることは可能です。
ずっと苦しんできた呪縛から解放され、本来のあなたへなるためのヒントをお伝えします。
自己肯定感が低いのは親のせい?呪縛から解放され「本来のあなた」へ
…そういえば、これまでずっと親が嫌いだったの。
理由がずっと分からなかったんだけど、もしかして自己肯定感が低いのは親のせいってことある?
というか、たぶん「親のせい」で合ってると思います。
なぜなら自己肯定感とは、0〜12歳ごろまでの親の言動によって上下するからです。
これは慶應義塾大学大学院教授や青山学院大学教授など、自己肯定感にくわしい多くの先生方が主張しています。
日本の子どもは、他国の同年代と比べると自己肯定感や幸福度が圧倒的に低いことが明らかになりました。
(中略)
その原因の多くは親ではないか、という仮説を大勢の研究者が主張しています。
引用:朝日新聞 EduA
もちろん100%とは言い切れませんが、
あなたの自己肯定感が低いのは、親のせい
だといえるでしょう。
異様なまでの自信のなさから、これまで人間関係でいらぬ苦労ばかりしてきました。
とくに社会人になってからは悲惨なもので、うつ状態になったことも…。
「アラサーにもなって親のせいにするなんてみっともない」とは思いつつも、親を恨む気持ちがなかなか拭いきれません。
自己肯定感の低い子どもにする親の言動9選
では、親のどんな言動が、あなたを自己肯定感を低くしてしまったのでしょう?
自己肯定感の低い子どもにする親の言動を【9つ】ご紹介しますので、「自分はどうだったかな」と思いながらご覧ください。
叱ってばかり
自己肯定感の低い子どもにする親の言動の1つ目は、
叱ってばかり
です。
親が子を叱るのは当たり前かもしれませんが、
- 言い方が厳しすぎる
- 叱る基準が親の都合や機嫌
- 感情的に怒鳴りつける
- そもそも適切でない場面で叱る
のは、子どもの自己肯定感を低くします。
子どもだって、叱られて当然の場面ではいずれ納得するんです。
幼さから感情が追いつかないこともありますが、頭ではちゃんと理解できるからです。
ですが泣くたびに、
「泣いたって仕方ないでしょ!」
「それぐらいで泣くな!」
嬉しかったことを報告すれば、
「それぐらいで喜ぶなんて大げさよ」
「まだまだ上がいる。そのぐらいで満足するな」
などと言われるようでは、ありのままの自分ではいられなくなり、自己肯定感が低い子どもになってしまいます。
過保護・過干渉
過保護・過干渉
も、子どもの自己肯定感を低くする原因です。
- 自分でできること
- 自分で決めるべきこと
さえ親がいちいち干渉してくるようでは、子どもは感謝するどころか
「わたしは自分では何もできない」
「親に信用してもらえていない」
と感じ、自信をなくすからです。
親からすれば
「言う通りにすれば失敗しない」
「あなたのためを思って言っている/やっている」
のかもしれませんが、余計なお世話ですよね。
たとえ親が口出ししなかったことで子どもが失敗しても、その経験も、子どもの財産なんです。
人は失敗をくりかえして学び、大人になって社会を生きていくもの。
なのに子どもの頃にその経験をさせてもらえないと、社会人になっても何もできず、上司や同僚から責められ、ますます自己肯定感が低くなってしまうのです。
子どもの気持ちや希望を無視する
「あれをしたい」
「これはいやだ」
という
子どもの気持ちを無視すること
も、子どもの自己肯定感を低くする親の言動です。
大人がそうであるように、子どもの気持ちや希望にも「理由」や「言い分」があります。
わけも聞かずに子どもの気持ちや希望を無視していると、子どもは
「自分の気持ちはいつも受け入れられない」
「言ったところでしかたがない」
「気持ちを表すことはいけないことだ」
と思うようになります。
すると気持ちを抑え込んだり我慢したりするので、いつしか自分で自分の考えが分からなくなったり、自分では何も決められなくなったりするのです。
価値観の押しつけもいけません。
「いやだ」という子どもをムリヤリ塾にやったり受験させたりするのは、教育における「虐待」です。
このように子どもの気持ちを無視する親も、子どもの自己肯定感を低くします。
子どもに期待しすぎ
親が期待を寄せすぎる
のも、子どもの自己肯定感が低くなる原因。
子どもの可能性を信じること自体は悪いことではありませんが、問題なのは、子どもの身の丈に合わない期待を寄せることです。
がんばってもがんばっても親の期待に応えられないと分かると、子どもは自信をなくします。
「自分はどんなにがんばってもダメなんだ」
と思ってしまうため、これも自己肯定感を低くする原因となります。
条件付きの愛情
自己肯定感の低い子どもにする親の言動、5つ目は、
条件付きの愛情
です。
条件付きの愛情とは
ある条件を出して、子どもを親の都合いいようにコントロールしようとすること。
具体的には、
「テストで100点とれるあなたが大好き!」
「言うことをきかない子は嫌いよ!」
などの言葉かけが「条件付きの愛情」にあたります。
このように親が、ある条件を出してほめたり叱ったりすると、子どもは
「条件を満たさないと愛してもらえない/受け入れてもらえない」
と感じ、ありのままの自分を抑え込みます。
逆に「無条件の愛情」を受けて育ったら、あなたの自己肯定感はここまで低くならなかったかもしれません。
他人と比べる
他人と比べる
のも、子どもの自己肯定感に強い影響を及ぼします。
たとえば
「お姉ちゃんはこんな時、もっと優しくしてくれるよ」
「いとこの兄ちゃんは一番の成績をとっていたよ」
などです。
親としては、これもきっと良かれと思って言うのかもしれませんが、当の子どもは
「それに比べてあなたは劣っている」
と受け取ってしまうため、自己肯定感が低い子に育ちます。
妹のことは大好きでしたが、母に対しては 「じゃあ、わたしはいらない子なのね」 と思うように。
あなたはどうでしたか?
失敗を否定する
「だから言ったでしょう!?それをしたらダメだって!」
「また失敗したのね」
など、
失敗を否定すること
も自己肯定感を低くします。
これは、子育てに熱心な親ほど言ってしまいがちなNG言動です。
失敗はチャレンジした証。
エジソンだって10,000回も失敗してるのに、成長過程の子どもが1回でできるようになるなんて無理です。
とくに、自分なりに一生懸命がんばった結果だった場合に失敗を否定されることは、子どもに大きな傷を与えます。
失敗したという「結果」ではなく、がんばった「過程」をみてほしいのです。
謙遜のつもりで子ども下げ
誰かから子どもを褒められたとき、
謙遜のつもりで子ども下げをする
のも最悪です。
「謙遜の美徳」がわからない子どもは、親の言葉を真に受けるからです。
たとえば、誰かから「子どもちゃんはすごいわね!」と褒められたとします。
自己肯定感を低くする親はこのとき、
「うちの子なんて全然ダメですよ~。あれもできないし、これもできない。女の子なのに本当にどうしたことやら~…」
などと言って、子どもを貶めます。
親は謙遜のつもりかもしれませんが、これを側で聞いている子どもは
「自分はそんなにダメなんだ」
と真に受け、傷つきますよね。
褒められたのは子どもであって親ではないのに、我が子との境界線が引けない親はこう言って、子どもの自己肯定感を低くするのです。
人の悪口を言うハードルが低い
自己肯定感の低い子どもにする親の言動9つ目は、
人の悪口を言うハードルが低いこと
です。
これまでのNG言動とちがって、直接関係ないように思えるかもしれませんね。
ですが、親が人の悪口ばかり言っていると、
「親が喜ぶことをしないと、自分も悪口を言われる」
と考えるようになります。
「親が喜ぶように」
「人からいいと思われるように」
なろうと自分を偽るため、本来の自分との乖離に苦しみ、自己肯定感が低い子どもになってしまうのです。
以上、自己肯定感の低い子どもにする親の言動を【9つ】ご紹介しました。
いずれもつい親がしてしまう言動ですが、これらが日常的にくりかえされている環境だと、子どもの自己肯定感を低くしてしまいます。
自己肯定感が低いことで悩むあなたは子どもの頃、上記のような育てられ方をされていたのではないでしょうか?
自己肯定感をあげる方法3選!
さて。冒頭でもお伝えしたとおり、
親のせいで低くなった自己肯定感は、あなた自身であげることができます。
ここからは、自己肯定感をあげる方法を【3つ】ご紹介します。
自己肯定感が低いことで苦しんできた呪縛から解放され、「本来のあなた」になるためのヒントにしてください。
親と距離をとる
自己肯定感をあげる第一の方法は、
親と距離をとること
です。
あなたの自己肯定感が低いのは、親のせい。
であれば、まずは原因である親から、物理的に距離をとるところから始めましょう。
ひょっとしたら過保護・過干渉、もしくは支配的な親は
「私から離れるなんて許さない!」
と言って阻止してくるかもしれませんが、よほどの理由がない限り、聞き入れなくて大丈夫です。
あなたはもう成人した大人。
あなたのことは、他ならない「あなたが」決めていいことなのです。
もっと言えば、親が近くにいると自己肯定感をあげにくいので、頻繁に会うのもやめた方がいいでしょう。
冷たいと思われるかもしれませんが、「わたし」を取り戻すためには効果てきめんでした。
成功体験を積んでいく
自己肯定感をあげる2つめの方法は、
成功体験を積んでいく
です。
ほんの小さなことでも構いません。
「いつもあいさつしてくれるあの人に、自分からあいさつをしてみよう」とか
「今日はいつもより30分早く寝るぞ」
なんかでも全然OKです。
自信をつけるための成功体験は、質より量が大切。
大きな成功体験を1つ積むより、小さな成功体験を10個積む方が、今のあなたには自信になるでしょう。
小さな目標を1つ達成したら、自分を褒めてあげてくださいね。
これをくり返すことで、だんだんと
「自分もなかなか悪くないな」
「自分っていいな」
って思えるようになりますよ。
自分の強みや好きなことを見つける
あなたの強みや、好きなことを見つけてください。
これもまた、自己肯定感をあげるひとつの方法です。
という方は、次のことを試してみてください。
- 信頼できる身近な人に聞いてみる
- 『ノート術』を取り入れる
『ノート術』って?
ノート術とは、ノートに自分の気持ちやその日の出来事を書き出して、自分を整理する方法です。
その日できたことやがんばったこと、または嫌だったことや嬉しかったことなどを、とにかく書き出してみましょう。
そうすることで
- 自分の強みは何なのか
- 自分がどういう人間か
- 自分は何を考えているのか
などを客観的に知ることができます。
自分の強みが見つかると周囲に惑わされることがなくなり、自己肯定感をあげることができますよ。
まとめ:自己肯定感をあげ、本来のあなたへ
この記事に書いてあったこと
- 自己肯定感が低いのは親のせい
- 自己肯定感は、0~12歳ごろの親の言動によって上下する
- 自己肯定感の低い子どもにする親の言動9選
①叱ってばかり
②過保護・過干渉
③子どもの気持ちや希望を無視する
④子どもに期待しすぎ
⑤条件付きの愛情
⑥他人と比べる
⑦失敗を否定する
⑧謙遜のつもりで子ども下げ
⑨悪口を言うハードルが低い - 自己肯定感をあげる方法3選
①親と離れる
②成功体験を積む
③自分の強みや好きなことを見つける
いかがでしたか?
あなたやわたしの自己肯定感が低いのは、親のせいだとわかりました。
ですが親だって、必ずしも悪気があったわけではないはずです。
そのことを、大人のわたしたちはよく理解する必要もあります。
たとえ自己肯定感が低いのが親のせいだとしても、現状を嘆いたり、老いていく親を恨み続けたりするだけでは、事態は好転しません。
また、すぐには難しくても、自己肯定感があがり自分を許せるようになれば、いつかきっと親のことも許せるようになるでしょう。
あなたがあなたの明るい未来を歩んでいけるように、また、わたしがわたしの未来を歩んでいけるよう、これからも情報をシェアしていきます。