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カルマの歌詞の意味は?テイルズオブジアビスから解釈する【BUMP神曲】

2023年10月30日

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アビスをクリアすると、カルマの歌詞の意味が分かる」と、聞いたことはありますか?

BUMPのカルマは解釈の難しい曲ですが、この噂の通り、ヒントはアビスに隠されています。

などについて、ザックリ&詳しくご説明していきます。

 

テイルズオブジアビス』のゲーム・アニメに関するネタバレを大いに含みます。

未プレイ・未視聴の方はお気をつけください。

カルマがどんどん面白くなるテイルズの傑作/

【前提】『カルマ』の歌詞の意味を『アビス』から解釈する

 

カルマ』は、大人気バンド「BUMP OF CHICKEN」が、2005年にリリースした曲です。

「カルマ」とは「業(ごう)」を意味する言葉。

それゆえか、歌詞の意味を考えてみても、ちょっと難しいですよね…。

そこで考察のヒントになるのが、アビステイルズオブジアビスというRPGゲームです。

歌詞を考察していく前に、『カルマ』と『アビス』のつながりについてカンタンにご説明します。

カルマ』と『アビス』の関係は?


テイルズ オブ ジ アビス - 3DS

BUMPの『カルマ』は、リリース同年(2005年)に発売されたRPGゲームテイルズオブジアビス』の主題歌です。

そのためゲームとのリンク点が多く、同じワードが歌詞とゲームとに登場します。

アビス』のストーリーを進めていくうちに、

「あっ、ここはこういう意味だったのか」
「えっ!これってそういうこと!?」

と、カルマの歌詞の意味がわかってくるのです。

アビス』とは?【”生まれた意味を知る”RPG】

『アビス』とは、『テイルズオブジアビス』の略称です。

「テイルズシリーズ」と呼ばれるRPGゲームシリーズのひとつで、アビスはその中でも屈指の人気を誇ります。

2008年にはアニメ化もされました。

『テイルズシリーズ』とは

  • スーパーファミコン時代から続くRPGゲームシリーズの総称
  • 販売元はバンダイナムコ
  • シリーズ第10作目として『テイルズオブジアビス』を販売

歌詞の一部「生まれた意味を知る」は、そのままアビスのキャッチコピーにも使われています。

カルマ』は『アビス』の重要キャラ2人の関係を示している

カルマ』の歌詞は『アビス』に登場する、2人の重要キャラクターの関係を示しています。

 

歌詞の解釈にも関わるので、その2人【ルーク】と【アッシュ】についてカンタンにご紹介します。

キャラクター①ルーク

引用:テイルズ オブ ジ アビス ルーク&アッシュ フィギュア コトブキヤ

『テイルズ オブ ジ アビス』の主人公

プレイヤーは主に【ルーク】を操作しながらゲームを進めていきます。

  • 「キムラスカ王国」公爵家の一人息子。17歳。
  • 7年前に誘拐されたショックで、子どもの頃の記憶を失っている。
  • ストーリーを進めることで、実はアッシュのコピー人間(「レプリカ」)であることが判明し、絶望の淵に立たされる。

キャラクター②アッシュ

引用:テイルズ オブ ジ アビス ルーク&アッシュ フィギュア コトブキヤ

【アッシュ】は、いわゆる敵キャラとして登場します。

目的が一致したことから、のちにルークたちと協力関係になっていきます。

  • 宗教団体「ローレライ教団」の騎士団幹部のひとり。17歳。
  • 顔、声、体格などが、ルークとまったく同じ。
  • ルークを「劣化レプリカ」「屑」などと呼び、憎悪している。

以上を踏まえた上で、歌詞を考えてみましょう

カルマ』の歌詞の意味をフルで解釈【アビスとのリンク点も】

 

前項のことを踏まえ、カルマの歌詞の意味を、アビスをヒントに解釈してみましょう。

※あくまでひとつの解釈です。広い心でお読みください。

 

ガラス玉ひとつ落とされた

ガラス玉ひとつ 落とされた 追いかけてもうひとつ落っこちた
ひとつ分の陽だまりに ひとつだけ残ってる

心臓が始まった時 嫌でも人は場所を取る
奪われない様に 守り続けてる

ザックリと

レプリカ(クローン)のルークが生まれたことで、オリジナルのアッシュは居場所を奪われた。

もっと詳しく

ガラス玉とは、ビー玉落としの玉のこと。
ここでは「生命」を表しています。

生まれ落ちたひとつの生命ーアッシュの後を追うように、もうひとつ命が生み落とされます。

これが、アビスの主人公・ルーク

ただしルークはアッシュの兄弟ではなく、レプリカ。つまり、アッシュのコピー人間として生まれた存在です。

大人たちの陰謀によりアッシュはルークに取って代わられ、公爵子息の身分、家族、許嫁、全てを失います。
(「ルーク」の名前すら、元はアッシュのものでした。)

一方ルークは、このことを知りません。
制限だらけの生活で鬱々としながらも、まるでそれを守るように、日々の営みを続けます。

 

 

汚さずに保ってきた手でも 汚れて見えた

汚さずに保ってきた手でも 汚れて見えた
記憶を疑う前に 記憶に疑われてる

ザックリと

ルークは、気づかないうちにアッシュの全てを奪ってしまったことを知る。

自分のものだと思っていたのは、記憶さえも、全てアッシュのものだった。

もっと詳しく

ルークはこれまで、自分が誰かを傷つけているなんて思いもしませんでした。

しかし実際は、レプリカである自分の存在がアッシュを苦しめていた…。

知らないうちに誰かを傷つけていたことに、ルークは深い罪悪感を覚えます。
(ルークは日頃から日記(ゲーム的には、あらすじを確認できるツール)をつけていましたが、この時の日記にルークは「汚れて見えた手」と書いています。)

また、失ったと思っていた幼いころの記憶がはじめから無いものだったと知り、ルークは「自分はなぜ生まれたのか」と思い悩みます。

 

 

同じ鼓動の音を目印にして

必ず僕らは出会うだろう 同じ鼓動の音を目印にして
ここに居るよ いつだって呼んでるから

くたびれた理由が 重なって揺れる時
生まれた意味を知る

ザックリと

ルークは「もう一人の自分」であるアッシュと出会い、自分を見つめなおすきっかけを得た。

もっと詳しく

レプリカとオリジナルであるルークとアッシュは、顔も声も体格も、何もかもが「同じ」です。
ここから「同じ鼓動の音」とは、「もう一人の自分」だと解釈できます。

また先の歌詞にある「陽だまり」から、ルークを「光」・アッシュを「闇」だと解釈しました。

ルークにとって、アッシュは「今まで見ようとしてこなかった、自分の嫌な一面」
ストーリー中でも、ルークは自分が模造品であることを認めたくなくて、自棄になってアッシュに戦いを挑んでいます。

「自分はアッシュの偽物である」。

それを知ったのを転機に、ルークは「生まれた意味」を知りたいと考えます。

 

 

ひとつ分の陽だまりに ふたつはちょっと入れない

存在が続く限り 仕方無いから場所を取る
ひとつ分の陽だまりに ふたつはちょっと入れない

ガラス玉ひとつ 落とされた 落ちた時 何か弾き出した
奪い取った場所で 光を浴びた

ザックリと

アッシュから奪い取った場所に居続けることに、ルークは疑問を抱いている。

もっと詳しく

1番冒頭の歌詞と同じで、ルークがアッシュの居場所を奪ったことを示しています。

時系列的には、1番がストーリーの第1部だったのに対し、2番の歌詞では第2部までストーリーが進んでいます。

この時のルークは自分の生きる価値を見出せず、ちょっとうつっぽくなってしまっていました。

 

 

知らなきゃいけない事は どうやら1と0の間

数えた足跡など 気付けば数字でしか無い
知らなきゃいけない事は どうやら1と0の間

ザックリと

「1と0の間」とは、「生まれた意味」を示す。

ルークは誰かのために生きるのではなく、自分がどうしたいのかを知らなければならない。

もっと詳しく

「1と0の間」の解釈は、ファンの中でもさまざまな意見があるようです。

わたしは一応の解釈として、これはアビスの副題でもある「生まれた意味」を表すのではと考えました。
「1=生まれた後」「0=生まれる前」で、その間は「生まれた意味」とする意見です。

またストーリー中、ラスボスである【ヴァン】がルークに「何かの為に生まれなければ生きられないのか」と問います。

最終決戦の直前、ルークはヴァンにこう言いました。

「俺はあなたに認めて欲しかった。レプリカではなく、一人の人間として。でもそれじゃ駄目なんだ。(中略)俺はここにいる。こうして生きてるんだ。あなたが俺を認めようと認めまいと。

 

 

同じ悲鳴の旗を目印にして

初めて僕らは出会うだろう 同じ悲鳴の旗を目印にして
忘れないで いつだって呼んでるから
重ねた理由を二人で埋める時
約束が交わされる

ザックリと

互いに傷つき傷つけ合っても、彼らは「それぞれが一人の人間」で、同時に「もう一人の自分」だと本当は気づいていた。

互いにそれを認めた時、ルークとアッシュは「必ず生きて帰る」と約束します。

もっと詳しく

「同じ悲鳴の旗」は、互いが互いを傷つける時、実は自分自身も傷ついていることを意味します。
ルークとアッシュは同一の存在だから「同じ悲鳴」ということでしょうか。

ストーリーが終盤にかかった最終決戦の直前、ルークとアッシュは存在をかけた戦いをします。

決着がついたのち、2人は互いを認め合い許容し「必ず生きて帰る」と約束を交わしました。

 

 

鏡なんだ 僕ら互いに それぞれのカルマを 映す為の

鏡なんだ 僕ら互いに
それぞれのカルマを 映す為の
汚れた手と手で 触り合って
形が解る

ここに居るよ 確かに触れるよ
一人分の陽だまりに 僕らは居る

ザックリと

鏡に映したように表裏一体のルークとアッシュ。

互いに業を背負い傷つけあって、はじめて自分の存在が分かる。

どちらも本物の「ルーク」で、確かにそこに存在している。

もっと詳しく

ルークとアッシュは鏡に映したように、互いを傷つけあってきました。

ルークはアッシュから(本人の意思ではないが)全てを奪い傷つけましたが、逆にアッシュは、ルークを「レプリカ」「屑」と呼び憎悪することで、ルークを傷つけてきたのです。

「カルマ=業」とは、「過去の行いがやがて自分に返ってくる」という戒めの言葉。
2人の関係は、まさにこのカルマをよく表しています。

ルークはアッシュから作られたレプリカで、アッシュはもともと「ルーク」と呼ばれていました。
相反し、互いに受け入れがたい存在ですが、どちらも本物の「ルーク」であることに変わりはありません。

 

 

僕らはひとつになる

忘れないで いつだって呼んでるから 同じガラス玉の内側の方から
そうさ 必ず僕らは出会うだろう 沈めた理由に十字架を建てる時
約束は果たされる
僕らはひとつになる

ザックリと

ルークとアッシュが互いを、そして自分を否定する理由に終止符をつけた時、約束は果たされた。

オリジナルとレプリカは融合し、ルークの記憶を引き継いだ【アッシュ】が、「約束通り」仲間たちの元へ帰ってきた。

もっと詳しく

ルークとの決戦後、アッシュはルークに全てを託し、敵の軍勢と相討ちになります。

実はこの時アッシュは、ルークを生み出したレプリカ技術の研究から「オリジナルの自分はもうじき命を失う」と誤解していたのです。

ですがアッシュの手に入れた情報には、本当は続きがありました。
公式攻略本には「レプリカは存在していたときの記憶をオリジナルに残して消滅し、オリジナルは 二つの過去の記憶を持つことになる。」とあります。

ストーリーの最後に仲間たちの元へ帰ってきた【赤髪の青年】が誰なのかは考察が割れるところですが、この記載を参考にするなら「ルークの記憶を引き継いだアッシュ」と考えるのが妥当でしょう。

「約束」は果たされましたが、ルークは記憶だけを残して消滅してしまったことになるため、ルークの成長や、葛藤や苦悩をとなりでずっと追体験してきたプレイヤーにとっては、苦いラストを迎えたことになります。

「僕らはひとつになる」ってよく見かけますが、「一緒にがんばろうぜ」とか「心はひとつだ」みたいなことが多い気がしますが、ルークとアッシュの場合、これが文字通りの意味だとわかって……

なんというか、感情がグチャグチャになるんですよね……

「ああああああそういうこと!?号泣」みたいな…伝わりますかね?(^_^;)

 

まとめ:『アビス』から解釈した『カルマ』の歌詞が伝えること

 
supernova/カルマ

BUMPのカルマの歌詞の意味を、RPGゲームアビスの面から考察してみました。

アビス』ではルークとアッシュの関係を通して「カルマ」をみるため、ちょっと悲しい印象も受けますが…

カルマ』単体で考えれば、むしろ肯定的な意味を持つ気がします。

 

どんな人にも「ルーク」と「アッシュ」は存在していて、それらを全てありのまま受け入れ、自分を一人の人間だと認めることが大事なんだ、と言ってくれている気がするからです。

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